相続税の申告を終えたあとも、税務署による「税務調査」が行われるケースがあります。
「まじめに申告したつもりだったのに…」という方でも、ちょっとした見落としや誤解が原因で修正を求められることがあります。
今回は、税務調査で特に指摘されやすいポイントと、その対策について解説します。
税務調査はどんなときに来る?

たけし
ちゃんと申告してても、調査に来るの?

さとみさん
申告内容に不自然な点があると、税務署が詳しく確認に来ることがあります。
税務調査は、すべての相続に来るわけではありませんが、
- 財産の内容や評価に疑義がある
- 過去の申告と比べて財産が少ない
- 贈与や資金移動の形跡がある
など、不自然な点があると調査の対象になる可能性が高くなります。
よく指摘される5つの項目

たけし
税務署って、どこをチェックしてくるの?

さとみさん
特に名義預金・生前贈与・保険金などは、細かく確認されますよ。
調査でよく指摘される代表的な項目は以下の5つです:
- 名義預金:家族名義でも実質的に被相続人が管理していた場合
- 死亡直前の引き出し:誰が使ったのか、何に使ったのか
- 生命保険金:非課税枠を超えると課税対象になる
- 生前贈与加算:亡くなる3年(または7年)以内の贈与
- 不動産の評価:路線価との乖離や貸付状況の違いなど
税務署はどうやって調べるの?

たけし
税務署って、そんな細かいことまで分かるの?

さとみさん
金融機関への照会、過去の確定申告内容、不動産の登記記録など、多くの情報を把握しています。
税務署は以下のような情報源を使って調査を進めます:
- 金融機関からの取引履歴
- 過去の確定申告データ
- 不動産登記簿・固定資産税評価額
- 住民票の異動や家族構成
調査されないためのポイントは?

ふじはらさん
日頃から通帳・記録・贈与契約書などをきちんと保管しておくことが大切です。
税務調査を避けるために重要なポイント:
- 名義預金にならないよう、贈与は契約書と記録を残す
- 大きな資金移動がある場合は、その理由を記録する
- 財産の把握と評価は早めに行い、専門家に相談する
まとめ
- 税務調査は不自然な点があると行われる
- 名義預金、生前贈与、不動産評価などがよく見られる
- 税務署は多くの情報を把握している
- 事前の準備と記録がトラブル回避の鍵
「うちは大丈夫」と思っていても、形式だけで済ませていると、税務署に見抜かれてしまいます。
安心して相続手続きが進められるよう、気になる方は私たち専門家へ相談を。