少子化や家族構成の多様化により、養子縁組という制度が身近なものになってきました。しかし、いざ相続となると「養子にも相続権があるの?」「実子と同じ割合なの?」といった疑問を抱える方が多くいます。
本記事では、養子縁組をした場合の相続について、法律的な基礎と注意点をわかりやすく解説します。
養子にも相続権があるの?

たけし
養子になったら、本当に実の子と同じように相続できるの?

さとみ
はい、民法上、養子も実子と同じ「子」として扱われます。ですので、法定相続人としての地位があり、実子と同等に相続できますよ。
普通養子縁組と特別養子縁組の違い

たけし
養子にも「普通養子」と「特別養子」があるって聞いたけど、何が違うの?

さとみ
普通養子縁組では、実親との法律関係も維持されます。一方、特別養子縁組では、実親との関係が完全に切れて、養親とのみ法律関係が生じます。相続の観点では、特別養子は実親からの相続権がなくなります。
連れ子を養子にした場合の相続

たけし
うちは再婚家庭なんだけど、連れ子を養子にしないと相続できないの?

さとみ
はい、その通りです。再婚相手の子とは養子縁組しない限り、法律上の親子関係が生じません。そのため、相続権も発生しないのです。
養子が複数いる場合の相続分

たけし
実子も養子もいる場合、財産はどう分けるの?

さとみ
相続分は、実子も養子も等しく扱われます。つまり「子」としてカウントされ、人数で割ることになります。例:実子2人+養子1人 → 1人あたり1/3ずつ。
トラブルを避けるための工夫

ふじはらさん
養子が加わることで、法定相続人の数が増え、遺産分割で揉めることも。そんな時に備えて「遺言書」を作成しておくのが望ましいですね。
まとめ
- 養子にも法定相続人としての権利がある
- 普通養子は実親・養親双方と関係を持ち、特別養子は養親のみ
- 連れ子を相続させたい場合は養子縁組が必要
- 実子・養子は同じ割合で相続する
- トラブルを避けるには遺言書の活用を
家族の形が変わっても、相続は公平かつ円満に行いたいものです。養子縁組をしたご家庭では、早めの対策が大切になります。気になる点があれば、ぜひ私たち専門家へ相談を。