

たけし
もし亡くなった人に相続人が誰もいなかったら、残された財産はどうなっちゃうの?

さとみ
相続人がいないときは、最終的にはその財産は「国のもの」になるの。でも、その前に手続きがあるのよ。
相続人がいないとは?
民法上の相続人(配偶者・子・直系尊属・兄弟姉妹)が一人もおらず、代襲相続も成立しない場合、「相続人不存在」とされます。
相続財産はどうなる?
相続人がいない場合、遺産はすぐに国に帰属するわけではありません。以下のような手続きがとられます。
相続財産法人の成立
相続人がいないと判明した時点で、遺産は「相続財産法人」として扱われます。裁判所によって「相続財産管理人」が選任され、その人が遺産を管理・清算します。
利害関係人の申し立てが必要
財産を管理するには、債権者や利害関係人(例:借金のある人、貸主、不動産の借主など)が家庭裁判所に「相続財産管理人の選任」を申し立てる必要があります。

ふじはら
管理人が選ばれた後は、債務の精算、財産の換価、そして残余財産の帰属先の判断が行われます。法的にも非常に重要なプロセスです。
残った財産はどうなる?
すべての手続きを経て、最終的に残った財産は次のように扱われます:
- 特別縁故者がいれば、その人に分与されることがある
- 特別縁故者がいなければ、国庫(国のもの)に帰属する
特別縁故者とは?
内縁の配偶者や長年介護していた人など、法定相続人ではないが、被相続人と特に深い関係にあった人が対象です。家庭裁判所が認める必要があります。
フローチャート:相続人がいないときの流れ

注意点とアドバイス
- 「相続人がいない」ことの確定には時間がかかることがある
- 特別縁故者の申立には期限がある(公告後3か月以内など)
- 遺言書があれば、この流れは大きく変わる可能性がある

たけし
遺言書があれば、国のものにならずに済むかもしれないんだね。
まとめ
- 相続人がいない場合、財産はすぐに国のものにはならない
- まずは裁判所で相続財産管理人が選任される
- 特別縁故者がいれば財産を受け取れる可能性あり
- 遺言書の有無で大きく変わるので準備が大切
ご相談はお気軽に
相続人がいない、またはいないかもしれないケースでは、事前の備えが重要です。遺言書の作成や財産整理など、私たち専門家がしっかりサポートいたします。

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