農地を相続する場合、相続税が高額になることがあります。
しかし、「農地等に係る相続税の納税猶予制度」を利用すれば、一定の条件を満たすことで相続税の納税を猶予、最終的に免除される可能性もあります。
この記事では、農家や地主さんにとって知っておきたい納税猶予制度のポイントをやさしく解説します。
農地の相続税評価額は高い？
たけし
農地って田舎だし、そんなに高くないんじゃないの？
さとみさん
評価額は「固定資産税評価額」や「倍率方式」で出すので都市部に比べれば安いけど、それでも広さや地目によって高額になることもありますよ。
農地の納税猶予とは？
一定の条件を満たせば、相続税の納税が猶予される制度です。
猶予期間中に要件を満たしていれば、最終的に納税が免除されることもあります。
対象となる農地
- 被相続人が農業を営んでいた農地
- 三大都市圏以外の市街化調整区域の農地など
- 生産緑地など特定の用途に限定されたもの
適用される条件
- 相続人が農業を継続すること
- 農地を自ら耕作すること
- 5年間は売却・転用しないこと
- 相続税の申告期限までに「農業委員会等の証明書」を添付して申請
どんなメリットがある？
ふじはらさん
納税猶予制度を使えば、最大で「相続税の100％」が猶予され、一定年数が経過すればそのまま免除されます。農業を継ぐご家族には大きな助けになりますよ。
注意点・リスクもある
- 途中で農業をやめたり、農地を売却・転用すると猶予が取り消され、利子税付きで納税義務が生じる
- 毎年、農業を継続していることを証明するための書類を提出する必要あり
- 農業委員会の証明取得や計画作成が手間になることも
まとめ：農地の相続には専門的な準備が不可欠
- 農地の相続税は高額になりがち
- 納税猶予制度を活用すれば、税負担を大幅に軽減できる
- 適用には要件・手続き・継続的な管理が必要
農地の相続は、一般の相続とは異なる制度や手続きが多く、複雑になりがちです。
少しでも不安を感じたら、早めに私たち専門家へご相談ください。
