相続が発生すると、相続人が1人だけでなく、複数になるケースが多くあります。
このとき発生するのが「共同相続(きょうどうそうぞく)」です。
この記事では、共同相続の意味と仕組み、そして注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
共同相続とは?

たけし
お父さんが亡くなったとき、子どもが3人いたら、それぞれが相続するの?それともまとめて?

さとみさん
はい、相続人が複数いるときは、みんなでいったん遺産を「共有」する形になります。これが共同相続です。
共有とはどういう状態?
共同相続では、相続財産のすべてが相続人全員の共有財産になります。
つまり、「この不動産は〇〇のもの」と決まっているわけではなく、相続人全員の持ち物という扱いになります。
分けるにはどうすればいい?
共有状態を解消して、各自が相続財産を自由に使えるようにするには、遺産分割協議を行う必要があります。
遺産分割協議書を作成し、全員が合意すれば、それぞれが正式に所有権を得られます。
勝手に処分できない?

ふじはらさん
相続財産が共有状態のままだと、1人で勝手に売却・処分はできません。不動産や預貯金なども原則として、全員の同意が必要になります。
トラブルを防ぐには?
共同相続の状態が長引くと、以下のような問題が起こる可能性があります:
- 相続人のうち誰かが使い込む
- 処分・売却に全員の同意が取れない
- 時間が経って相続人がさらに増える
そのため、なるべく早く遺産分割協議を行い、共有を解消することが大切です。
まとめ|共同相続は「一時的な共有状態」
- 共同相続とは、相続人が複数いる場合に遺産が共有される状態
- 正式に分けるには、遺産分割協議と合意が必要
- 放置するとトラブルに発展する可能性がある
共同相続の状態を把握せずに手続きすると、思わぬ法律トラブルになることもあります。
共有のままでいいのか、分割すべきか迷ったときは、ぜひ私たち専門家へご相談ください。