はじめに
外国人労働者やその家族が病気やケガに見舞われたとき、日本語がうまく通じない、保険の仕組みが分からない、医療費が高額…など、さまざまな不安やトラブルが発生します。企業としても、「知らなかった」では済まされないリスクもあります。この記事では、病気やケガの場面で企業や支援者がとるべき対応と備えを解説します。
まず確認すべきこと:保険証の有無

レンさん
家族が熱を出したんですが、病院に連れて行ってもいいですか?保険証がよく分からなくて…

さとみさん
まず健康保険証の有無を確認しましょう。加入していれば医療費は原則3割負担で済みます。加入していない場合、医療費が全額自己負担となり高額になる可能性があります。
企業が確認・準備しておくべきこと
- 健康保険の加入手続きが正しく完了しているか
- 扶養家族も保険対象になっているか
- 通院・入院時の通訳支援体制があるか
- 労災(業務中の事故)との区別がつくか
病気・ケガが起きたときの対応フロー
- 状況確認(緊急性の有無・発症時期)
- 保険証の提示の有無を確認
- 通訳が必要な場合は支援者またはアプリ等で対応
- 診療明細・領収書を保管(会社経由で労災確認も)
- 治療後、保険請求や会社への報告体制を整える
費用に関する注意点
- 健康保険未加入者は全額自己負担(数万円〜数十万円も)
- 海外旅行保険では日本国内の治療は対象外が多い
- 生活困窮者向けには医療費減免制度も(市区町村で申請)
労災か私病かの判断と処理

ふじはらさん
業務中の事故や職場起因の病気は労災申請の対象となりますが、私病(風邪や持病)は健康保険扱いです。状況を整理して、正確に処理しましょう。
企業としての備えと支援体制
- 緊急時の連絡体制を整備(本人・家族・通訳)
- 保険証のコピーを社内管理(有効期限チェック)
- 病院リストの多言語化と社内掲示
- 支援者との連携・通訳アプリの活用
まとめ:医療トラブルの“備え”が安心雇用のカギ
- 健康保険の加入は最優先
- 通訳・費用・緊急対応の手順を企業内で共有
- 本人・家族を支える体制が企業イメージ向上にもつながる
外国人労働者の生活支援・医療対応もご相談ください
医療制度や手続きが分かりにくい外国人雇用現場でも、私たち専門家が制度説明・通訳支援・社内マニュアルの整備まで幅広くサポートします。企業の安心体制づくりを応援します。
お問合わせ
ご相談・ご質問などお気軽にお問い合わせください(初回60分無料)
📱 LINEでのお問合せ
2営業日以内に弊社担当者よりご連絡いたします
✉ メールでのお問合せ
2営業日以内に弊社担当者よりご連絡いたします
📞 06-6914-9706
受付時間:9:00~18:00(日曜・祝日を除く)